台湾のプレビルドマンションの契約方法
以前のブログで、高鉄桃園駅エリアのプレビルドマンションを購入した経緯まで書きました。
今回は購入の検討から実際の購入手続きについて書いてみたいと思います。
台湾でプレビルドマンションを購入を検討されている方のお役に立てればと思います。
まずは購入するかどうかの検討を重ねる
家を買うことは、やはり大きな金額が動くため慎重になりました。
今回は投資用ですので、インカムゲインの予測やキャピタルゲインの見込みを特にシミュレーションしました。
インカムゲイン
奥さんがCAさんですので同僚に貸し出す事ができます。
会社の状況や収入は比較的安定していますので、借り主に対する不安は多少払拭できると思います。
キャピタルゲイン
正直言うと、不動産価格がどのように動くか予測することは難しいです。
この高鉄桃園駅エリアは、4〜5年前にプチバブルがあり、不動産価格が上昇したことがありましたが、ここ数年で価格は落ち着いてきました。
この物件の購入契約書を結んだのが2018年7月で、当時はこの辺りが底値ではないかと予測していました。
またこの物件は、この近辺の坪単価に比べて若干安かったこともあり、将来的に不動産価格が伸び悩んでもトントンであればいいかと考えていました。
将来的な計画
まずは奥さんの同僚CAさんに貸出をして家賃収入を得ます。
家賃の相場は周囲の状況に合わせる予定ですが、基本的には利回りには期待せずに、「月々のローンを肩代わりしてくれる」という考えです。
その後不動産相場の状況を見て、売却するか、そのまま貸出するかという計画で落ち着きました。
そして二人で様々なシミュレーションを重ねた結果、
購入する
という結論になりました。
購入を決意したら、不動産業者に連絡をして購入契約を結ぶことになります。
その前に台湾のマンションに関して注意するところがあります。
台湾のマンションの面積表示や駐車場に注意
台湾で不動産を購入する場合、面積表示や駐車場について様々な注意点があります。
共有面積の罠
今回購入した物件の「登記面積」は24.19坪になり、その中で「共有面積」は8.03坪になります。
つまり実際の「居住面積」は16.16坪にしかならないです。
共有面積の比率は33.1%になりますので、日本に比べるととても高い比率だと思います。
また最も重要なのは、「物件の価格=登記面積-ひさし面積」なので、共有面積分も物件価格に組み込まれることになっています。
以前はこの「ひさし面積」(中国語で「雨遮」)も物件価格に組み込まれていましたが、2018年に法律が改正されて物件価格に反映されない様になりました。
・登記面積だけでなく、共有面積も確認が必要
・不動産価格に、ひさし面積分が省かれているかの確認が必要
駐車場の罠
台北や高雄などの他地域はわかりませんが、高鉄桃園駅エリアのプレビルドマンションを購入する際に、駐車場は必ず購入するようになっています。
このエリアではまだ車が必要なので、どの家庭も一台は車があると思います。
ただ問題なのが、最近この駐車場購入費が高騰している気がします。
今回この物件の地下2階の標準スペースを購入しましたが、その価格は140万元(約390万円)になります。
もし地下1階の標準スペースであれば、追加で10万元が必要になり、さらに大型スペースだともう10万元が必要になります。
なので一番高い地下1階の大型スペースは160万元(約570万円)にもなります。
当然下の階に行くと10万元単位で安くはなりますが、地下4階とかになると、相当下に降りていくことになり、毎日車通勤をする場合はしんどいかもしれません。
また不動産売却の際、駐車場の階層によって売却価格が変わってくるので、あまり下の階の駐車スペースを購入するのは得策でない状況です。
・駐車スペースは高くてもなるべく上の階をチョイス
・大型スペースを選ぶと購入者の選択にプラスに作用
プレビルドマンションの支払い方法について
では肝心の支払い方法についてみてみます。
仮に、物件価格が700万元(駐車場代込)とした場合、物件の支払い方法はこのようになります。
物件引渡し前 =130万元
- 手付金・・・・・・・・20万元
- 契約金・・・・・・・・28万元
- 工程期間前払い金・・・74万元
- 使用ライセンス取得・・ 8万元
物件引渡し時 =合計570万元
- 銀行ローン・・・・・・560万元
- 引渡し金・・・・・・・ 10万元
基本的は合計金額の80%を銀行ローンで調達するという考えがベースとなっています。
この銀行ローンの調達率は物件や場所、購入者の職業や年齢などで変わってくると言われています。
また銀行や担当者によっても差があるようですので、この辺りはいくつかの銀行と交渉する必要があります。
奥さんの会社は台湾でも信用ある企業の一つなので、銀行のローン審査は通りやすいと言われています。
(ちなみにモモフクは零細企業主なので銀行ローンは期待できません)
各支払いの内容の説明
- 手付金:物件を押さえるときに支払い
- 契約金:物件契約時に支払い
- 工程期間前払金:物件引渡までに毎月支払い
例)引渡期間24ヶ月=毎月3万元*23ヶ月+5万元 - 使用ライセンス取得:物件の使用ライセンスが取得できたときに支払い
- 銀行ローン:物件引渡し時に一括で支払い
- 引渡し金:物件引渡し時に一括で支払い
重要なのは頭金(手付金+契約金)と月々に支払う工程期間前払金になってくると思います。
頭金が用意できないとそもそも物件を押さえることができません。
また毎月支払う工程期間前払金も、家計にどれくらい影響あるかを考慮する必要があります。
ただ支払い内容の金額は多少交渉ができます。
今回のこの物件の場合、工程期間前払金の期間がすでに始まっていたため、その分の支払いを一気に支払うと負担が大きくなるので、 その分は均等に分散してもらいました。
あともし仮に銀行ローンが80%に届かなかった場合、自分たちで不足分を用意する必要がありますので注意が必要です。
契約書にサイン
支払い方法に問題なければ、契約書の内容を確認することになります。
特にチェックする点は次になります。
- 物件及び区分所有の面積
- 建物の設備と施工規範
- 物件引渡し期限
- 室内外の附属設備及び使用建材リスト
- 住民規約
- 内装工事規定
実際の引渡し時に、この契約内容と差異や不備がないかを確認する必要があるので、よく確認しておく必要があります。
室内に付属される設備(キッチン、バス、トイレ、一部家電など)は、もし自分たちで用意する場合は返却をすることができ、その際その分の費用を返金してもらうことができます。
また自分たちで内装工事を行う場合、床や天板、仕切板なども返却して返金してもらうことができます。
ちなみに今回のこの物件は特に内装を行わず、最低限の設備のみにすることにしました。(そこまで予算がない)
契約書の内容と支払い方法に問題なければ、双方契約書にサインをして終了です。
完成するまでの間、毎月工程期間前払金の請求書が届きますのでコツコツと支払って行くことになります。
現在の状況
契約を取り交わしてからもうすぐ一年になります。
今回購入した物件は、今住んでいるところの近くにあるので、定期的に進捗状況を確認できます。
気がつけばどんどん階層が積み重なってくるのでとても早く感じます。
引渡しは2019年末を予定していますので、これから外装や内装が出来上がってきます。
また次回もこの物件や高鉄桃園駅エリアの不動産ネタを書いてみたいと思います。
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